自浄★(2/7)
焼けるような痛み。
いつから、そんなものに快楽を感じるようになったのか。
彼の手にある、しなやかな物体。
その持ち手で、彼は俺の顎を上向かせる。
「うっとりしやがって、そんなにこれが好きなのか?」
狼狽する唇からは、言葉が出ない。
欲望を露わにした目で、訴えるしか無かった。
嘲笑を浮かべながら、彼は逆手で俺の腹に鞭を入れる。
乾いた喘ぎが、吐き出された。
苦痛で顔が歪む。
間髪入れず、背中に革の束が叩きつけられる。
何とも形容できない音と、喉を絞るような悲鳴だけが、部屋に響いた。
「どうなんだ?馬みたく叩かれるのが良いんだろ?」
冷静を装う興奮しきった声が飛び、鞭は尻の下、足の付け根に衝撃を与える。
焦げる様な、痺れる様な痛みが髄まで滲み込む。
思わず膝が折れ、手枷を繋ぐ金具が甲高い音を立てた。
発するべき答えは、決まっていた。
「・・・も、っと、ぶって・・・くだ、さい」
満足げに口角を上げた彼は、再度その手を振り上げる。
身体中に赤い筋が付けられていく度に、頭の中が霞んでいくようだった。
身体が熱を発散しようと、必死になっている。
流れる汗が、目に沁みた。
痙攣した口が閉じられないまま、息を吐く。
二本の鎖だけが、俺の身体を支える状態になっていた。
「感じすぎて、膝が立たなくなったみたいだな」
首に繋がれた金属の蔓を引かれ、俺の顔は彼の顔へ近づいていく。
半分になった視界に、心身を圧する表情が満ちる。
何本もの革の感覚が、モノに纏わりついた。
打ちのめされた身体は、昂揚を隠しきれていなかった。
「鞭打たれておっ勃つなんて、どっかおかしいんじゃねぇのか」
否定できなかった。
俺は、奈落の底へ落ちていくように、おかしくなっている。
揺れる鞭が、モノをくすぐった。
焦らすような動きが、腰を浮かせる。
「物欲しそうな顔する前に、言うこと、あるだろ?」
俺の役目は、彼の加虐欲を満たすだけじゃない。
黒光りする革の束が、淫らな糸を引きながら離れていく。
「・・・ご奉仕、させて、下さい」
そして、それは、俺の忍耐強さを試される時間。
カラカラと言う軽い音が、背後から聞こえてくる。
ローションで解された隙間に、豆ローターが一つ、また一つと押し込まれていく。
入れられる度に、腰から背中にかけて電流が走った。
「何個飲み込むつもりなんだ?」
俺の尻を叩きながら、彼はそう言って笑う。
四つん這いのまま、腰を高く上げた格好で、唇を噛む。
抵抗できない自分の身体への屈辱。
この後に訪れる快楽の波を待ちわびる欲望。
入り混じる感情が、身体の震えを大きくさせた。
5、6個入ったところで、アナルプラグが残酷な感触を与えてくる。
「オレより先にイったら・・・分かってるだろ?」
俺の前に回りこみ、彼は手綱を引く。
「はい・・・」
「ま、どんなに懲らしめたところで、喜んじまうんだろうけどな」
首輪の鎖が勢いよく引かれ、俺の身体は床に伏せるように崩れる。
椅子に座った彼は、その足を顔の前に差し出した。
「ケツの中、掻き混ぜて欲しかったら、丁寧に舐めろよ?」
親指を根元から口に含み、裏側から爪の先まで、ゆっくりと舐る。
指の股に唾液を溜めながら、次の指へと移っていく。
両手で足を持ち、足の平に舌を伸ばす。
しっかりと窪んだ土踏まずを経て、固くなった踵の皮をふやかすように、しゃぶりついた。
不意に、腰の奥に振動が走る。
プラスチックの塊がぶつかり合う軽薄な音が、身体を通して耳へと響く。
その衝撃に、思わず足から口を離した。
「おら、サボるなよ」
濡れた踵が押し付けられ、頬に食い込む。
「・・・すみま・・・せん」
全身に痺れを感じながら、俺は再び、奉仕に戻る。
快楽の波が意識を薄くさせる頃、擦れて痛む舌が、昂りを示すモノへ辿り着いた。
身体の中で暴れる幾つもの物体が、自身を支える力さえも奪っていく。
自らのモノは既に限界を間近にしており、滲み出る液体が足の付け根まで垂れて来る。
堪えるように息をつき、彼の太腿に寄りかかるよう、求められている場所に唇をつけた。
鎖を手に、彼は俺の行為に素直に反応を見せる。
視線を上げると、荒い息を吐きながら満足そうに笑う顔が見えた。
彼の足が爆発寸前のモノに触れ、その指が先端をまさぐる。
足の甲が根元から先端へと擦り付けられ、喉に力が入らない。
「イきそうなのか?ん?」
口の中を満たされながら、僅かに首を振り、何とか抵抗の姿勢を見せる。
あまりの快感に、首筋が痛んだ。
「もっと、しっかりしゃぶれよ。チンポ咥えるの、大好きだろ?」
目の前が白くなっていく。
力を振り絞り、全身で彼を追い立てるように、頭を動かした。
□ 32_自浄★ □
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いつから、そんなものに快楽を感じるようになったのか。
彼の手にある、しなやかな物体。
その持ち手で、彼は俺の顎を上向かせる。
「うっとりしやがって、そんなにこれが好きなのか?」
狼狽する唇からは、言葉が出ない。
欲望を露わにした目で、訴えるしか無かった。
嘲笑を浮かべながら、彼は逆手で俺の腹に鞭を入れる。
乾いた喘ぎが、吐き出された。
苦痛で顔が歪む。
間髪入れず、背中に革の束が叩きつけられる。
何とも形容できない音と、喉を絞るような悲鳴だけが、部屋に響いた。
「どうなんだ?馬みたく叩かれるのが良いんだろ?」
冷静を装う興奮しきった声が飛び、鞭は尻の下、足の付け根に衝撃を与える。
焦げる様な、痺れる様な痛みが髄まで滲み込む。
思わず膝が折れ、手枷を繋ぐ金具が甲高い音を立てた。
発するべき答えは、決まっていた。
「・・・も、っと、ぶって・・・くだ、さい」
満足げに口角を上げた彼は、再度その手を振り上げる。
身体中に赤い筋が付けられていく度に、頭の中が霞んでいくようだった。
身体が熱を発散しようと、必死になっている。
流れる汗が、目に沁みた。
痙攣した口が閉じられないまま、息を吐く。
二本の鎖だけが、俺の身体を支える状態になっていた。
「感じすぎて、膝が立たなくなったみたいだな」
首に繋がれた金属の蔓を引かれ、俺の顔は彼の顔へ近づいていく。
半分になった視界に、心身を圧する表情が満ちる。
何本もの革の感覚が、モノに纏わりついた。
打ちのめされた身体は、昂揚を隠しきれていなかった。
「鞭打たれておっ勃つなんて、どっかおかしいんじゃねぇのか」
否定できなかった。
俺は、奈落の底へ落ちていくように、おかしくなっている。
揺れる鞭が、モノをくすぐった。
焦らすような動きが、腰を浮かせる。
「物欲しそうな顔する前に、言うこと、あるだろ?」
俺の役目は、彼の加虐欲を満たすだけじゃない。
黒光りする革の束が、淫らな糸を引きながら離れていく。
「・・・ご奉仕、させて、下さい」
そして、それは、俺の忍耐強さを試される時間。
カラカラと言う軽い音が、背後から聞こえてくる。
ローションで解された隙間に、豆ローターが一つ、また一つと押し込まれていく。
入れられる度に、腰から背中にかけて電流が走った。
「何個飲み込むつもりなんだ?」
俺の尻を叩きながら、彼はそう言って笑う。
四つん這いのまま、腰を高く上げた格好で、唇を噛む。
抵抗できない自分の身体への屈辱。
この後に訪れる快楽の波を待ちわびる欲望。
入り混じる感情が、身体の震えを大きくさせた。
5、6個入ったところで、アナルプラグが残酷な感触を与えてくる。
「オレより先にイったら・・・分かってるだろ?」
俺の前に回りこみ、彼は手綱を引く。
「はい・・・」
「ま、どんなに懲らしめたところで、喜んじまうんだろうけどな」
首輪の鎖が勢いよく引かれ、俺の身体は床に伏せるように崩れる。
椅子に座った彼は、その足を顔の前に差し出した。
「ケツの中、掻き混ぜて欲しかったら、丁寧に舐めろよ?」
親指を根元から口に含み、裏側から爪の先まで、ゆっくりと舐る。
指の股に唾液を溜めながら、次の指へと移っていく。
両手で足を持ち、足の平に舌を伸ばす。
しっかりと窪んだ土踏まずを経て、固くなった踵の皮をふやかすように、しゃぶりついた。
不意に、腰の奥に振動が走る。
プラスチックの塊がぶつかり合う軽薄な音が、身体を通して耳へと響く。
その衝撃に、思わず足から口を離した。
「おら、サボるなよ」
濡れた踵が押し付けられ、頬に食い込む。
「・・・すみま・・・せん」
全身に痺れを感じながら、俺は再び、奉仕に戻る。
快楽の波が意識を薄くさせる頃、擦れて痛む舌が、昂りを示すモノへ辿り着いた。
身体の中で暴れる幾つもの物体が、自身を支える力さえも奪っていく。
自らのモノは既に限界を間近にしており、滲み出る液体が足の付け根まで垂れて来る。
堪えるように息をつき、彼の太腿に寄りかかるよう、求められている場所に唇をつけた。
鎖を手に、彼は俺の行為に素直に反応を見せる。
視線を上げると、荒い息を吐きながら満足そうに笑う顔が見えた。
彼の足が爆発寸前のモノに触れ、その指が先端をまさぐる。
足の甲が根元から先端へと擦り付けられ、喉に力が入らない。
「イきそうなのか?ん?」
口の中を満たされながら、僅かに首を振り、何とか抵抗の姿勢を見せる。
あまりの快感に、首筋が痛んだ。
「もっと、しっかりしゃぶれよ。チンポ咥えるの、大好きだろ?」
目の前が白くなっていく。
力を振り絞り、全身で彼を追い立てるように、頭を動かした。
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