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能動★(10/11)

両手に付けた枷に、天井から下がる鎖を繋いで引き上げていく。
辛うじて足先が着く程度まで、ワイシャツ姿の身体が伸びた所で、チェーンロックをかける。
ネクタイを引き抜き、シャツのボタンを外し、インナーをたくし上げて上半身を露わにさせると
殆ど脂肪の無い腹に、肋骨が浮いていた。
抱き締める様に腕を回し、脇腹を撫でると、皮と骨で作られた凹凸が掌に伝わる。
壊れそうなほど脆い感触に、恐怖すら覚えるほどだった。

うな垂れたままの顔を上向け、短い髭が生えはじめた喉元に舌を伸ばす。
呼吸に合わせて震える喉仏を唇で挟むと、頭上から苦しげな喘ぎが聞こえる。
脇の下に添えていた手を胸元へ滑らせ、指で軽く乳首を刺激すると
咳き込む身体が揺らぎ、鎖が音を立てた。

片方を指で摘みながら、もう片方に吸い付く。
小さな突起を弄られ、長い身体は細かな反応を絶え間なく見せた。
徐々に指に力を籠めていくと、鼻から吹き出す空気の量が増える。
両方の乳首を捻り上げると、眼を閉じて刺激に耐える。
「・・・感じます?ここ」
鼻先でそう問いかけると、やっと見せ始めた抗いの眼が開き、俺を刺した。

「いっ・・・」
責めで紅潮した部分をクリップで挟むと、彼の口から引きつった声が出る。
チェーンで繋がれた他端も、同様に彼の小さな性感帯を苛む。
みぞおち辺りまで垂れ下がった鎖を何度か揺らすと、目尻に皺が寄り、こめかみに青筋が立った。
「咥えて」
鎖を引き、口元に差し出す。
瞬間怯んだ彼は、小さく口を開け、おぼつかない様子でそれを唇で咥え込んだ。
額に手を当て仰がせると、短めの鎖が乳首を引っ張り上げ、彼の性感を煽る。
「・・・ん、ぐっ」
「気持ち良さそうな顔して・・・自分で気持ち良くなってて、良いですからね」
手を離すと僅かに顔は傾いたが、男は忠実に、命令を聞いていた。


ベルトを外し、細身のスラックスを膝まで下ろす。
灰色のボクサーの中では、幾分右に傾いた性器が存在を主張している。
睾丸を掴む様に手を添えて下から撫で上げると、無駄な抵抗が全身を波立たせた。

彼の足元に膝立ちになり、左手でモノを擦りながら、右手を尻の方へ回す。
爪先立ちの脚では、身体を捻っても些細な足掻きにしかならない。
尻を掴んで、彼の顔を見上げる。
鎖を咥えたままで眼を細める彼は、程なく、割れ目を滑る俺の指の動きに屈していった。

下着の中のモノは、明らかに良い反応を見せている。
布の上から彼の穴を突く度に、それは可愛げに震えた。
先端から滲んでいるであろう汁が下着の生地に染み、黒く変色している。
興奮を促すように、ローターを手に取り、ゆっくりと性器を刺激すると
機械的な感触にびくついた身体が硬くなり、腰回りの筋肉が引き締まった。


剥き出された部分は、既に降伏を示す汁に濡れていて
カリ首に沿って玩具を押し当てると、金属音と共にくぐもった声が降ってきた。
「こんなに垂れ流して・・・ちょっと、栓、しておきましょうか」
黒い箱の中に並べられた複数の小さく細い金属の棒。
その中で、無数の突起が付き、先端が閉じられたブジーを指で摘み、彼に見せる。
散々遊んできたであろう男でも、咄嗟に何かは分からなかったらしい。
慄いた眼に笑みを返し、勃起した部分を掴む。
「・・・っあ、ぐ」
棒の先を尿道から一気に差し込むと、彼は咥えていた鎖と共に口から悲鳴を吐き出した。
「俺が満足するまで、射精はお預けですよ」

痛みで僅かに萎えた部分を、更に玩具で焦らす。
掌で玉を交互に転がしながら、竿にローターを這わせると
性器の表面に幾つもの血管が浮き立ち、衝動をあからさまに表した。
生々しい肉感に誘われ、筋に沿って舌を伸ばす。
手の中の睾丸を徐々に力を籠めて握っていくと、彼は苦痛と快楽の混ざりあう声を吐いた。

裏筋に沿って唇を動かしながら、再び尻へ手を伸ばした。
左手で尻の肉を掴み、指で摘んだ小さなオモチャを、拡げられた割れ目に沿って滑らせる。
「んっ・・・」
穴を捕らえられた恐怖が、一瞬の呻きとなって放たれた。
同時に、口元のモノが急激に波打つ。
「このまま、入れちゃいましょうか?」
力無く振れる頭は、正直な下半身とは真逆の反応。
抵抗を無視して、ローターの頭の部分をめり込ませる。
「あっ・・・はぁ」
「ちゃんとケツの穴でも感じるんですね。ほら、チンポもビクビクしてますよ」
「そ、んな・・・」
荒い呼吸に呼応するよう、玩具が入口付近で出たり入ったりを繰り返す。
タイミングを合わせて軽く指で押し込むと、卵形の物体が男の中へ入っていった。
「・・・っん」
スイッチを強に振り、そのまま股間にぶら下がる形にする。
「抜けないように、ちゃんと締めてて下さいね」
足の爪先により一層の力が入り、尻の肉が締まる。
唇を噛み締める彼は、全身を強張らせながら育ち始めた快楽に耐えていた。

正面に立ち、これまで経験したことの無いであろう類の刺激に身悶える男の姿を眺める。
「創さん、俺の方、見て下さいよ」
そう声を掛けると、彼は険しい眼差しをこちらへ向けた。
「そんなに怖い顔、しなくても」
顎に手を添え、震える唇に口づける。
漏れてくる吐息の官能さに、身体が熱くなっていくのが分かった。
「気持ち良いですか?」
「っう、いぃ・・・」
「何処が?」
「・・・な、か」
「じゃ、そろそろ、本番にしましょうか」
俺が差し出した物に、従順になったはずの男はあからさまな嫌悪感を示した。
あの夜、俺を貫いたサイズと同じくらいのディルド。
ローションを纏わされていく黒光りする張り型に、彼の怯えた表情が反射する。

□ 90_能動★ □
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■ 8 ■   ■ 9 ■   ■ 10 ■   ■ 11 ■
□ 92_受動★ □
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■ 8 ■   ■ 9 ■   ■ 10 ■   ■ 11 ■
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まべちがわ

Author:まべちがわ
妄想力を高める為、日々精進。
閲覧して頂いた全ての皆様に、感謝を。

2011-3-12
東日本大震災の被害に遭われた方に
心よりお見舞いを申し上げます。
故郷の復興の為に、僅かばかりにでも
尽力出来ればと思っております。

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