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能動★(2/11)

幾つも連なった球体が、男の体内に飲み込まれていく。
一つ、また一つと沈む度に、その背中に筋が浮き立つ。
小さな呻き声を上げる身体を、撫で、叩きながら、末端の粒が2、3個残る程度まで挿入した。

四つん這いの格好から、上半身を起こして膝立ちさせる。
床に固定された金属製の輪に両手足の枷の鎖を繋ぐと、男の身体は不安と期待に小さく揺らいだ。
異物感から弓形に反った背中は、結果、正面にしゃがんだ俺に向けて下半身を突き出し
しばらく眺めていると、性器の僅かな膨張と共に、半開きの口から洩れる吐息に色が混ざりだす。
彼の希求の視線が、俺の全身を舐めていき
不快でもあり快感でもある合図が、衝動を突き上げる。


両端に留め具が付いた短い鎖を、首輪にぶら下がる輪に通す。
背後に座る俺の肩で頭を支えながら、彼は次に来る責めを待ちあぐねているようだった。
既に汗ばみ始めた上半身に手を滑らせ、一際主張している部分に指を添える。
顎の辺りを細かく痙攣させながら、男は視線を宙に浮かせた。

「・・・っく」
先端がゴムで覆われた小さな留め具で右の乳首を挟むと、苦しげな呻き声が上がる。
強張る肩の感触が、服の上から伝わってきた。
「今日のは、ちょっと、短いよ」
そう囁きながら鎖を引くと、捉えられた部分が引っ張り上げられる。
砕けた音を喉から出しながら、彼は一回瞬いた。

両方の乳首に責めを施すと、見下げた先にあるモノは一層興奮を増していた。
首筋を唇で愛撫しながら、手を脇腹から腰の方へと下ろしていく。
尻を掴み、肛門から顔を出している玩具に手を掛けると、固唾を飲む音が聞こえる。
期待に応えて、球体を一つだけ抜き出し、すぐに押し込んだ。
「はっ・・・あ」
瞬時に電流が走ったことを示すよう、彼の声に拘束具が軋む金属音が重なる。
「もう、やらしい汁が出てる・・・しょうがないな」
せわしなく振れる尾を掴み、抜けるか抜けないか、それくらいの力加減で引いては戻すを繰り返すと
糸に操られるかの如く、男の膨張した物が頭を揺らした。


細く長い鎖で肥大した左右の睾丸を縛り上げると、彼は頭を項垂れて痛みに耐える。
「ダメだよ、銀。ちゃんと、顔上げて」
鉤型になっている両端を首輪に引っ掛けながら、その顔を仰がせた。
「ああっ、う」
だらしなく開かれた唇に舌を這わせ、低い呻き声を口移しで飲み込む。
辛苦に曝されながらも、尚、屹立を止めない部分に指を添わせて軽く撫でると
その声は矢庭に大きくなり、身体中を拘束する金属体が一斉に悲鳴を上げた。

ベルトを外してファスナーを下ろすと、下着に包まれた、程よく昂ぶったモノが顔を覗かせる。
彼の視線が、俺の顔から下半身へ落ちていき
軽く突き出した腰に引き寄せられるよう、男の頭が近づいてくる。
「欲しい?」
「・・・ほし、い」
「何が、欲しいの?」
「ご、うの、チンポ、ほしい・・・」
「じゃ、どうすれば良いか、分かるよね」
不意に向けられた中年男の目尻には、深い皺が刻まれていて
官能的に潤んだ眼が、理性を乱す。
白髪に覆われた頭を掴み股間に押し付けると、彼の唇が性器に熱を纏わせていく。
余りに直接的な快感と、複雑に絡み合った優越感が、身体を震わせた。

口だけで露わにされたモノが、男の口の中へ吸い込まれる。
喉奥で吸い付かれる刺激は腰を砕くほどに激しく、頭の中が霞んでいくようだった。
彼の動きに合わせてそれを突き立てることで、意識を取り戻す。
二人の吐息と甲高い無機質な音が部屋中に拡がり、くすんだ部屋の中に鮮やかな光が明滅する。
下品な水音を引き摺りながら、彼はひたすら俺への奉仕を繰り返した。

もう何年も行為を繰り返しているのに、未だに、絶頂の前には名残惜しさを感じてしまう。
男との一体感から自分一人で離れてしまうことが、怖いのかも知れない。
それでも、噴き出しつつある欲求が、痛々しいまでの圧力になってモノを膨らませ
濡れた咥内で柔らかな物体に扱かれることで、快楽に溺れていたいと思う願望が打ち砕かれる。
「・・・っあ」
やがて訪れた終末の証しは、肩を大きく揺らしながら目を閉じる男の中に注がれた。


半ば呆然とした男の身体を、背後から抱き締める。
性器は依然上を向き、先端から浸み出る液体には濁った色が混ざり始めていた。
自らのネクタイを外し、彼の眼を覆うように頭に巻き付ける。
「ご褒美に、もっと、焦らしてあげるね」
変わらず乳首を責めたてる鎖を指で弄ると、その口からは深い息が吐き出された。

小型の電マを手に取り、彼の顔の傍で電源を入れる。
耳障りな音が響き、男の身体が僅かに跳ねた。
「どうしようか?」
音と振動に性欲を煽られているのか、小さく首を振り、上半身を捩じらせる。
触れない程度に性器へ近づけると、腰が前後左右に振れ始めた。
「ほら、もっと右だよ」
言葉とは逆の方へ玩具を動かし、無様に突き出されたモノが空振りを重ねる。
「今度は左・・・そうそう、もうちょっと」
闇雲に腰を振り続ける姿に、つまらない自尊心が満たされていく。
大人の男を掌で操ることの出来るまやかしの時間を、もっと楽しんでいたいと思っていた。

喉が潰れたような短い喘ぎが、彼の限界を示し始める。
刺激を求める身体の動きも、大分鈍くなってきていた。
「こんな調子じゃ、気持ち良くしてあげられないな」
器具の電源を切ると空間の中は途端に静かになり、切ない男の息遣いだけが聞こえる。
「今日は、これで終わりにしようね」
「も、う・・・すこ、し」
懇願を耳にしながら、その首に腕を回し、自分の方へ引き寄せる。
再び鎖に締め付けられた部分が、紅潮しているのが見えた。
乾いた音が口から放たれたタイミングで、彼の体内から勢いよくアナルパールを引き摺り出す。
「うあ、あああっ!」
我を忘れたように叫んだ男は、瞬間身体を強張らせ、放出された精液が大きな放物線を描いて落ちていった。

□ 90_能動★ □
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■ 8 ■   ■ 9 ■   ■ 10 ■   ■ 11 ■
□ 92_受動★ □
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■ 8 ■   ■ 9 ■   ■ 10 ■   ■ 11 ■
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コメント

非公開コメント

楽しみです

白髪の親父を調教する話に興奮。
次第に過激となる調教に両者とも幸せを感じながら墜ちていく話を期待しております。

中年男の醍醐味。

コメント頂きまして、ありがとうございます。
承認・返信が遅くなりまして、申し訳ございませんでした。

R18話に対する "興奮" というご感想は、何よりの褒め言葉です。
ただ、残念ながら今回の話ではご期待に沿うことが叶いません。
お言葉を頂き、久しぶりに描いた中年の男をこのままにしておくのも勿体ないと
別建てで話を用意させて頂こうと思っておりますので
多少お時間を頂きますが、今しばらくお待ちください。

これからもご愛顧のほど、何卒宜しくお願い致します。
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まべちがわ

Author:まべちがわ
妄想力を高める為、日々精進。
閲覧して頂いた全ての皆様に、感謝を。

2011-3-12
東日本大震災の被害に遭われた方に
心よりお見舞いを申し上げます。
故郷の復興の為に、僅かばかりにでも
尽力出来ればと思っております。

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