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羨慕★(7/8)

刺激に震える顔から滴り落ちた汗が、胸から腹へ滑り落ちていく。
俺の前に膝立ちになった彼は、興奮を一所に集め膨らんだ股間を擦りながら、俺を見上げた。
柔和な笑顔の奥の、異様な雰囲気。
どう表現したら良いのか分からない不安が、言葉を飲み込ませる。
「ここも、触って欲しい?」
そう言いながら、彼はジーンズのボタンを外し、ファスナーを静かに下ろしていく。
やがて顔を出したモノは、僅かに頭をもたげ、あまりにも無防備な状態を晒していた。

彼の指に絡む銀のリボンが、その手を離れ、モノに巻きついていく。
まるで何かをラッピングするように玉と根元に絡みついた帯が、きつく締め付けられる。
「い、たっ・・・」
「痛いの嫌い?」
顔をしかめる俺に、彼はそう笑いかける。
「嫌いじゃないでしょ?それに・・・すぐにイったら、お仕置きにならないじゃない」


プラスチックの容器から垂らされる液体が、下半身に冷たい感触を纏わせる。
膝まで下ろされたジーンズが脚の自由までも奪う。
股間から尻の奥まで塗り広げるように動く手で、腰が徐々に浮いてくる。
「匠くん、ここは、経験無いわよね」
慄く感情を、素直に顔に出したつもりだった。
それでも、彼の目は、そんな目で訴えても無駄よ、そう物語っていた。
「でも、こんなに淫乱な身体なんだから、きっとすぐに良くなるわ」
指の先が穴を捉える。
テーブルの上に無造作に置かれた物体が、目に入った。
好奇心が、不安で霞んでいく。
「け、い、さん・・・」
「何?」
「そん、な・・・俺・・・」
目を細めた彼の顔が近づいてくる。
耳元で止まった唇が、一瞬耳に触れ、囁いた。
「これで満足できたら、次は、私のモノで、いっぱいにしてあげる」
胸元のイヤリングが、軽い音を鳴らす。
やっと慣れてきた刺激が、痛みを伴いながらぶり返した。

衣服が取り払われた脚を、椅子の座面に乗せるように折り曲げる。
愛しい人を前に無様な格好をさせられていることが、辱めとなって心を犯す。
尻の割れ目を押し広げるように太腿に添えられた手が、緊張をほぐすように緩やかに動き
快楽の為だけに作られた玩具が、粘液で濡れた部分を弄っていく。
「力、抜いてね」
複数の球体が繋がったような棒の先端が、穴の入口にめり込み、吸い込まれる。
息が止まりそうな苦しさが、下腹部から上がってくるようだった。

萎れかけたのモノを撫でながら、彼はゆっくりと玩具を俺の中に押し込んでいく。
身体が欲する快感と、未体験の刺激が交互にやってくる。
激しい呼吸を繰り返す口から、薄い声が漏れる。
「これって、抜く時の方が、気持ち良いのよ」
彼はそう言いながら、半分ほど入り込んだ物体をゆっくりと抜いていく。
「う・・・っく」
連なる突起が生み出す刺激が、腰を痺れさせた。
そして、またすぐに入り込んでくる異物。
出し入れされる度、扱かれる度に脳に伝達される電流で、段々と頭の中が飽和状態になっていった。


ダイニングテーブルに座った彼の足が、俺の股間へと伸びてくる。
深く差し込まれた棒を弄る左足。
硬さを帯び、先端から染み出た汁を纏ったモノを扱く右足。
仰け反るように全てを差し出した俺の身体を、彼は楽しそうに蹂躙していく。
網タイツに包まれた足の感触が、得も言われない快感を呼ぶ。
先端を包むように動く指が、喉の奥から喘ぎを引っ張り出す。
自らのスマートフォンを手に取った彼は、そのレンズを俺に向けて、訊ねた。
「貴方は、私のもの。そうよね?」
全身の昂りで、言葉が上手く組み立てられない。
答えが遅れれば遅れるほど、与えられる衝撃が強くなっていく。
「お、れは・・・け、いさんの、もの、です」
目が眩むほどの快楽の中、やっとの思いで、声を絞り出した。
それを聞いた彼は、満足そうな笑みを浮かべ、乳首に下がる装飾品を蹴り上げる。
「う、っあ」
「それなのに、他の男の下品な声が聞きたいの?」
「あ、れは・・・」
「私以外の男が、貴方を見て興奮するなんて、許せない」
怒りに任せた足が、玩具を力任せに押し込む。
歯を食いしばりながら、首を振って痛みに耐えた。

どうすれば、彼の嫉妬を止められるのか。
狂わせたのは、傷つけたのは、俺。
俺が壊れれば、彼は元に戻ってくれるだろうか。
そんな覚悟、いつだって、出来ている。
「も、う・・・二度、と、しない、から・・・」
怖いくらい冷静な眼が、携帯電話の向こうから俺を見ていた。

□ 48_羨慕★ □
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まべちがわ

Author:まべちがわ
妄想力を高める為、日々精進。
閲覧して頂いた全ての皆様に、感謝を。

2011-3-12
東日本大震災の被害に遭われた方に
心よりお見舞いを申し上げます。
故郷の復興の為に、僅かばかりにでも
尽力出来ればと思っております。

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