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羨慕★(2/8)

彼と付き合うようになってから、店には足を運ばなくなった。
理由はあまりにも単純で、彼が他の男と話しているところを見るのが嫌だったから。
例え仕事だと割り切っていても、嫉妬心は薄まらなかった。
毎日でも会いたい、そう思うけれど、普通のサラリーマンである俺と彼との生活リズムはあまりにも違う。
だからこそ、この時だけは、寝る間を惜しむほどに彼を求める。


下半身へ降りていく彼の手と交叉させるよう、自分の手を彼の身体に伸ばす。
全く毛が生えていない太腿から、足の付け根まで手を上げていくと、やっと男らしい部分が伺えてくる。
「ここは、抜かないんだ?」
「そんなところ、誰にも見せないでしょ?」
「太腿は、見せたりするの?」
フッと笑った彼は、まだ萎れたままのモノを弄ぶように触りながら訊ねる。
「そう言う格好は、嫌い?」
「そうじゃ、無いけど・・・俺以外に、見せて欲しくない」
好きになればなる程、深くなる嫉妬。
情けない、つまらないと思っていた感情は、やがて、彼への想いの指標となっていく。

彼の手がモノを包み込み、緩やかに撫でる。
少しの息の乱れが、愉悦を呼ぶのか。
「相変わらず、やきもち焼きね」
「ごめ・・・ん」
楽しげな囁きと共に、徐々に早くなっていく手の動きにつられる様、鼓動が早くなる。
胸元に沈み込む頭を抱えるように手を回すと、その舌が胸を濡らす。
動きを止めていた指が、折檻を欲する突起を再び引っ張り上げた。
縋るように、彼の手に自分の手を添える。
「いやらしい子」
「う、あ・・・」
望み通りの捻り潰すような動きがもたらす刺激で、背筋が伸びる。
舌に舐られるだけでは耐えられなくなったもどかしさが、自らの指を片方の乳首へ導いていく。
「こんな姿、他の男に見せちゃダメよ?」
「ん・・・妬いて、くれる?」
「当たり前、でしょ」


滑らかな脚と細い腰の間にある、男の象徴。
いつも微かな混乱を呼び起こされる一瞬。
何処かで女を求めながら、目の前にあるのは、確かに男の身体。
些かハリの出てきたモノに手を添えようとするよりも早く、俺のモノが根元から舐り上げられる。
尻を抱えるように回された手が、足の付け根辺りを撫でる。
下半身の緊張に、上半身のコントロールが奪われ、彼への奉仕がままならない。
指が尻の割れ目を辿って、僅かに玉を突く。
逆の手でモノの根元を扱きながら、舌が先端を愛撫し続ける刺激に、息が荒くなった。

何とか辿り着いた先に、軽くキスをして舌を伸ばす。
俺の昂りに呼応するよう、彼のモノも徐々に硬さを増していく。
彼になされる、しつこいくらいのフェラチオが堪らなく好きだ。
だから、俺も同じように真似てみるけれど、それが上手く行っているのかどうかは分からない。
「ここ、取らない、の?」
「取ったら、匠くんに、可愛がって貰えなく、なるでしょ?」
皺を伸ばすような丁寧な舌使い。
吸い込まれるように口に含まれた先端が、軽く歯を立てられながら舐められる。
快感に意識がおぼつかないまま、忠実に、彼の技を模倣する。
「貴方に、気持ち良くして、貰いたいから・・・残してるのよ」
男としてしか得られない悦び。
互いの想いが、互いの身体を快楽に飲み込んでいく。


彼の頭の動きに、俺の身体はすっかり囚われていた。
モノを手にしながら、彼の股間に頭を埋めるように身体を縮め、襲い来る絶頂の影に耐える。
腰の辺りの痙攣を察知した彼は、体勢を変え、俺と向かい合わせに身体を横たえた。
「もう、イきそう?」
口の周りを淫らに濡らした彼の顔が、視界を満たす。
俺の手を自らのモノに促しながら、もう片方の手が興奮しきったモノを弄ぶ。
「こんなに、して」
唇の間から舌を出し、俺の舌を誘い出す。
自分の味が混ざる妙な感覚が、変質的な昂りを助長した。
「は、あ・・・気持ち、いい」
「もっと、気持ち良くなって、良いのよ?」
舌が絡む水音が、モノから染み出る汁の感触と混ざる。
彼と一緒にイきたい。
いつもそう思うのに、結局俺は、彼から与えられる幸せに、一人溺れてしまう。
背筋を駆ける衝動が、一気に突き抜ける。
下腹部に散った生温い精液が、幸福の余韻として纏わりついた。

ヘッドボードに寄りかかるように座る彼のモノを、丁寧に舐めていく。
時折、俺の頭を撫でながら行為を受け入れる彼の顔を見上げる。
紅潮した顔と、吸い込まれそうな潤んだ瞳。
後ろで纏めていた長い髪が少し乱れて、それが淫靡な雰囲気を強調していた。
裏筋を唇で挟んで上下に擦り上げると、彼の口から切なげな吐息が漏れる。
紛うことの無い、男の喘ぎ。
頭から首へと滑る彼の手に、力が入る。
「も・・・イか、せて?」
その言葉を合図に、先端に吸い付きながら、扱く手の動きを激しくする。
白い脚がベッドの上に伸び、彼の身体の中を快感が走っていく様が見えた。
程なく、絞り出すような声と共に、口に彼の液体が噴き込まれる。
全て飲み込み、軽く咽た俺の背中を、彼は優しく擦ってくれた。

□ 48_羨慕★ □
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まべちがわ

Author:まべちがわ
妄想力を高める為、日々精進。
閲覧して頂いた全ての皆様に、感謝を。

2011-3-12
東日本大震災の被害に遭われた方に
心よりお見舞いを申し上げます。
故郷の復興の為に、僅かばかりにでも
尽力出来ればと思っております。

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