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表裏-罪-★(2/5)

頭上の彼が絶頂の声を上げる頃、俺の身体にさざ波が打ち寄せ始める。
今までに経験の無い感覚。
何が動いている訳でも、モノを弄っている訳でもないのに、足先が痺れるような刺激。
萎れたモノを手にしたまま、彼の身体に寄りかかるよう、身を沈めた。
「何か、来た?」
「・・・は、い」
肛門に力を入れると器具が中で微動し、その度に、違った刺激が襲う。
意図せずやって来る快楽に、身体が翻弄されていく。

顎に手を添えられ、上を向かされる。
歪んだ視界の先に、興奮を隠しきれない彼の顔があった。
「なかなか、そそられるね。その表情」
口を開いても、言葉にならない。
震える唇に、彼の指が滑り、やがて口の中へ入ってくる。
太腿にしがみつきながら、その指をしゃぶった。

自分の唾液で濡れた指が、首筋を撫で、上半身へ降りる。
これ以上の刺激を与えられるのが怖くて、つい、首を振った。
真意は伝わったはずだった。
「うっ・・・」
既に硬直していた乳首を、柔らかい感覚が纏う。
頭の先まで突き抜けるような快感。
彼の表情が俄かに変化を見せ、その指の動きが大きくなる。
下半身から広がる刺激は、徐々に全身へと広がっていく。
身体中が熱い。
快楽に打ち震えながら、視界がぼやけていく。
これが、おかしくなる感覚?
そんな冷静な思考は、瞬時に飛ばされた。
「もっと、声出して良いんだよ?」
何処か楽しげにそう言う彼の指が、右の乳首を摘む。
「そ、こは」
「気持ち良いんだろ?」
「や、め・・・て」
縋るように太腿にしがみつく俺の腕を払い除け、彼の手がベッドに沈む半身へ伸びる。
「どうなんだ?」
「う・・・あっ」
両方の乳首が引っ張られ、捻られる。
未体験の快楽への、ほんの僅かな抵抗が、霧散していく。
「・・・そ、こ・・・」
「もっと、か?」
「も、っと・・・し、て」

悦びの時間は、驚くほど長く続いた。
激しい動きをしていないにも拘らず、身体全体が疲労感に包まれ
終盤にやって来たオーガズムの波に、耐え切れなかったらしい。
「やっと、お目覚めかな」
気がつくと、俺は一人ベッドの上に寝かされており
側のソファに座り、煙草をくゆらせる彼は、興味深げに俺を見ていた。
「まさか、気を失うとは思わなかったな」
「すみません・・・こんなの、初めてで」
「まぁ、愉しみが一つ増えたから、良いけどね」
「え・・・?」
俺の疑問符に、彼は目を細めた笑みで答える。
それからしばらくして、俺は、彼との金銭の授受を止めた。


彼が持っているキャリーバッグは、週末の帰省用とは思えない程、大きい。
シャワーから出た俺を待っているのは、その中身の1/3を占める、いかがわしい器具。
ベッドに這いつくばる俺の身体は、手枷と一体になった首輪と、足枷で動きを封じられ
畏怖すら感じられる医療器具が、アナルの中へ沈み込む。
「楽しみに、待ってるんだよ?」
上機嫌で俺を見下ろす彼は、そう言ってユニットバスへ消えていく。
彼が戻る頃には、ベッドの上で身悶える俺の姿がある、そんな算段だ。

腰が徐々に浮き、自然に動いてくる。
尻を高く突き上げた格好で、刺激に溺れていく。
ベッドの軋む音が室内に虚しく響く中、満足そうな表情で男が戻って来た。
「今日は、もう一つ、君が喜びそうな物を持ってきたよ」
バスタオルを腰に巻いた格好で、彼はバッグから一本の鎖を取り出す。
俺の目は、期待で溢れていたのかも知れない。
片手でチャラチャラと鎖を弄りながら、彼は不敵な笑みを浮かべた。

鎖を引っ張られると同時に、彼のモノが喉の奥深くを突いて来る。
絶え間ない前立腺への刺激、千切れそうな程の乳首への痛み、気道を確保できない苦しさ。
この衝撃をどう纏めて良いのか分からないまま、身体がどんどん混乱していく。
「ほら、もっと吸い付けよ」
「んんっ」
「感じ過ぎて、訳分かんなくなってるのか?」
何にも抗えない。
彼が絶頂に達しても、そこから解放されることは無く、情け容赦無い快楽が心まで堕とす。
「は、あ・・・もう、取っ、て」
「まだ、イって無いだろ?」
「イか、なくて、良い・・・から」
胸から下がる鎖が勢い良く引っ張られ、拍子に向けた視線の先に、笑顔を浮かべた彼が映る。
「いっ・・・た」
「手伝ってやろうか?」
下半身に伸びてくる手の気配に、腰が引ける。
「や、だ・・・」
身体を包む快感とは違う種類の、よく知ったはずの刺激。
「たまには、出してイくのも、良いんじゃないか?」
勃ってもいないのに、先端からはだらしなく汁が垂れている。
軽く扱かれる度に、イきそうになる衝動が首筋を駆けた。
大きく開いた口から吐き出される熱い息が、握り締めた両手にかかる。
「ま、って・・・もっ、と、おか、しく・・・させて」

□ 44_表裏-罪-★ □
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□ 45_表裏-功- □
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耳年増と欲深男

以前、『新人類』という言葉が流行りましたが、中学1年生の娘世代など『宇宙人』ですね。
あんパンみたいな容貌なのにモテる男の理由は?と、昨日、娘に聞いたら、「Hが上手いからに決まっているっしょっ!!」
耳年増で困ります…。
男も負けていません!
娘が幼稚園年長組の時の同級生のY君。二人兄妹です。将来、ウチの娘と結婚して婿養子になるとママに言うので、Y君ママが「○○ちゃんにはお兄さんがいるから婿養子になれないわ~(笑)。」
「お兄さんは、将来、ずっと東京で住みたいんだって。家を出た兄なんて居ないのと同じ、親と住んだ者が勝ち!!」
Y君ママ「でも、パパとママはどうなるの!?」
Y君「(30年住宅)ローンのボロい自宅マンションにパパ・ママを付けて妹にあげる!」
Y君ママからその笑える話を聞いた日に夫に話したら、「欲深な婿はお断りします!」と夫は即答しましたよ(笑)。

普段は紳士でも、一皮剥けば欲深な本性を晒すのが人間の業。そして、信頼感がないと、性的な醜態はお互いに曝せないと思いますね。

身体の相性。

最近のお子さんは、言うことが大人顔負けですね。
しかも、その言葉があながち間違っていないと・・・。

身体の相性という言葉は、テクニックや持久力なんかに対して用いられますが
結局のところは、自分が求めるだけのことを許容してくれるのかどうかと言う
感情的な部分が大きいんではないかと思います。
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まべちがわ

Author:まべちがわ
妄想力を高める為、日々精進。
閲覧して頂いた全ての皆様に、感謝を。

2011-3-12
東日本大震災の被害に遭われた方に
心よりお見舞いを申し上げます。
故郷の復興の為に、僅かばかりにでも
尽力出来ればと思っております。

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