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確信★(4/7)

うな垂れる彼の額に唇をつける。
ずれた眼鏡の向こうから、充血した目が俺を見ていた。
両手でその頬を包み、そっとキスをする。
程なく離れた唇を、彼の舌が呼び戻す。
軽く開いた口の中で舌を絡ませる内に、互いの吐息が顔を紅潮させていった。

彼の前に座り、ベルトに手をかける。
触らずとも分かるほど、彼の昂りは明白だった。
スラックスの上から撫でると、悶えるような溜め息が降ってくる。
前を開けようとする俺の手を、彼の言葉が制した。
「まだ・・・待って」
何かを言おうとしている唇が、声を出せないまま震えている。
腰を上げ、彼の鼻先に顔を近づけた。
「どうして、欲しいの?」
「・・・叩いて、欲しい」
求める視線が、自らの下半身へ向かう。
「それ、で」
彼が求めるから、だから、やるんだ。
そんな言い訳を心の中で唱えながら、俺は彼のスラックスからベルトを引き抜いた。


ベッドに向かって膝立ちになった彼は、そのまま上半身をベッドに伏した。
縛られた両手は、硬く握り締められていた。
衣服を肩の方へたくし上げると、うっすら汗ばんだ背中が顔を出す。
「思いっきり、やってくれて、良い」
覚悟を決めたような彼の言葉を聞きながら、ベルトの金具部分を握る。
まだ程ほど新しいだろうそのベルトは、艶のある固さを保っている。
唇を噛み、息を整えた。
苦痛を待ち侘びる彼の身体に、黒い鞭を振り下ろす。
軽く風を切る音、甲高い打撃音。
「いっ・・・」
強張る背中に赤い筋が付くと共に、彼の口から声が漏れる。
瞬間、ベッドに身体が沈み込み、息を吐く音が聞こえた。
「う、ん・・・そんな、感じ、で」

赤い筋が増え、腫れ上がって行く背中。
自ら行っているのも関わらず、その痛みを想像しないでいることが辛くなってくる。
掌に滲む汗が、ベルトの持ち手を滑らせる。
乾いた悲鳴が、徐々に思考を鈍らせていく。
もう、やめてくれ。
そんな言葉をひたすら待つことに耐えられなかった。
「イツキ、もう・・・」
激しく上下を繰り返す背中を擦る。
彼は身を伏したまま、顔を俺の方へ向けた。
「もう、つら、い?」
「辛いのは、イツキの方だろ?」
「オレは、良いん、だ」
上半身を起こした彼が、俺の足元に正座するような格好になる。
「オレは、裕俊の、好きに、されたいから・・・やめてくれとは、言わない」
戸惑う俺の顔を見て、彼は苦しげに微笑んだ。
「大丈夫。本気で、やめて欲しい時は、ちゃんと、抵抗するから」


ベルトを握り締めたまま立ち尽くす俺の下半身に、顔が近づいてくる。
股間を唇で何回か擦った後、彼は俺を見上げた。
「しゃぶらせて、くれる?」
その時、俺はどんな顔をしたんだろう。
一瞬目を細めた彼は、器用に口でベルトを外しだす。
眼下で蠢く坊主頭を眺めながら、愛おしさとは違う感情が芽生えてくるようだった。

前を開けられたスラックスの中に彼の顔が潜り込み、下着の上からモノが口に挟まれる。
温かく、柔らかな感触で腰が引けた。
彼への虐待が自分の身体にどんな変化を与えたのか。
怒張が加速する下半身の震えで、それを思い知らされる。
間もなく外へ引きずり出されたモノは、既に頭をもたげ始めていた。

邪魔になっているワイシャツの裾を少し上げながら、彼の眼鏡を外す。
熱く狭い空間で、全体が濡れる。
口の中を出し入れされ、吸い付くように先端をしゃぶられる。
目を閉じて、ひたすらにモノを咥える彼の顔が快楽で滲み、卑猥な水音が脳に沁みた。
「イ、ツキ・・・こっち、み、て」
その声に、彼は虚ろな目で俺を見上げる。
モノを口に含み、切なげに紅潮した見慣れない顔が、背筋を突き抜ける刺激を増幅させた。
視線を逸らさないまま、彼は頭を動かし始める。

一旦解放されたモノは、熱い吐息をかけられながら、更に弄ばれていく。
玉に舌を這わせ、裏筋をじっくりと舐る。
再び口に含む前、彼は上目遣いで呟いた。
「腰、動かして。喉の、奥まで、突いて」
限界は近かった。
頂点へと逸る気持ちが戸惑いを弱くする。
足の付け根辺りに、彼の顔が幾度となく打ち付けられる。
喘ぐような呻きと、きつく締まる喉。
快楽の波に、飲み込まれていく。
「イツキ・・・っ」

口の中に液体が充満し、それに包まれる感触で我に返る。
発散されたモノを咥えたままの彼は、精液を喉の奥へ押し込んでいく。
絞り尽くすようにしゃぶられた後、萎れたモノが口の外に顔を出す。
白濁液を唇の端に垂らしながら、彼は満足げな笑顔を見せた。

□ 42_確信★ □
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まべちがわ

Author:まべちがわ
妄想力を高める為、日々精進。
閲覧して頂いた全ての皆様に、感謝を。

2011-3-12
東日本大震災の被害に遭われた方に
心よりお見舞いを申し上げます。
故郷の復興の為に、僅かばかりにでも
尽力出来ればと思っております。

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